Gibson : ES-335
それは、本当にたまたまだったのである。
基本的にセミアコとかフルアコとか、いわゆる箱モノと呼ばれるギターはあまり好きではなかった。それは、音ではなく、あのカタチである。なんか、バタくさい感じしてたんだよね〜。また、ジャズなんかのイメージ強いし。
ただ、造形的にはクラシックな美しさがあるとは思ってた。
ブルースを聴くようになって、箱ものも欲しいなあと思ったりすることがあったのだが、ソリッドのエレキに比べるとアコギに近い気がしてネックとかボディの変形がソリッドボディのものより大きいんじゃないか?という不安。保管に気を遣うかな〜とか思ったり。なんとなく遠ざけてきていた。学生の頃に買ったK.Yairiのアコギは弦高が高くて、ネックの反りかと思ったらボディが撓んでいた。ネックはビクともしていない感じだった。長い年月弾かずにほったらかしにしていたツケがまわってきたというもの。直すのも考えたが、今更アコギはあまり弾かないだろうと。そのまま、ケースに入ったままである。
再びエレキギターを触るようになってから、馴染みの喫茶店で知人に会った。
「もう弾かないから、埃かぶるばっかりで。嫁にも邪魔になると言われてるし。弾いてくれる人がいたら、あげようと思って」とケースに入っていたのは335であった。
たまたま、そこに居合わせたボクが引き取ったというわけである。
その人は、ボクより少し上で(恐らく5、6歳ぐらいだったかな)ラリー・カールトンやリー・リトナーに憧れて335を持ったということ。フュージョンとかクロスオーバーとか流行った頃である。当時ラリー・カールトンのLP買ってたが、全然わかんなかった^^;
「果たして、いいのだろうか?俺が貰っちゃって。」
しかし、それほど人間できてるわけではなく、貰えるもんなら貰っちゃえという欲にかられて我が手のうちに。しかし、タダというのもあまりなんで、カフェオレ1杯おごらせてもらったのであった。
カフェオレ1杯で貰った335が手元のギターのなかでおそらく一番高価なギターだろう。
Good Luck!